みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしですか。
11月といえば「七五三」です。
我が家は子供は成人し、「七五三」を祝ったのははるか昔のことですが、お参りをしたり写真館へ行ったりして、「七五三」は大変だったなと良く覚えております。
今回はちょっと現代から離れ、江戸時代からの伝統行事「七五三」からブレイクの理由を考えてみたいと思います。
11月といえば「七五三」
「七五三」は単なる子供のお祝いの伝統行事ではありません。
そこにはイベントとしてブレイクし、現代でも行われる要素がいくつも隠されています。
「七五三」は江戸時代、天和元年11月15日(1681年12月24日)に館林城主である徳川徳松(江戸幕府第5代将軍である徳川綱吉の長男)の健康を祈って始まったとされる説が有力です。
最初は武家の行事、しかも関東の地方行事ででした。
この関東の武家の行事が一般庶民の行事として全国に広まったのです。
絶妙なネーミング
まずは「七五三」は3文字熟語でネーミングがうまいということです。
「七五三」の3文字は人の心に残りやすいフレーズです。
「松竹梅」「守破離」「心技体」「七福神」など日本語では3文字熟語がたくさんあります。
そもそも「3」は3の法則といわれるマジックナンバーであり、昔からいろいろと使われています。
古いところでは、ローマのジュリアス・シーザーが、ローマに自分の戦勝を「来た、見た、勝った」と短いけど印象深く伝えました。
18世紀のフランス革命の「自由」「平等」「博愛」も3つの言葉です。
米国の独立宣言「生命」「自由」「幸福の追求」(これは現在の日本憲法にも使われています)、リンカーンの「人民の、人民による、人民のための政治」などもあります。
最近では吉野家の「早い、安い、うまい」も印象的です。
「世界三大美人」「人類の三大発明」「御三家」などの三大シリーズなどもあります。
縁起の良い数字
すべて奇数
次はすべて奇数であること。
奇数は喜ぶ数と書いて「喜数」とも言い、縁起のよい数字です。
ですから、ひな祭りの3月3日や、こどもの日の5月5日などのお祝いの行事も全て奇数です。
七五三は奇数が3つもあり、縁起も3倍ですよね。
15日も縁起の良い日
7+5+3=15になり、縁起が確実に加算された日でもあります。
さらに旧暦の15日は二十八宿の「鬼宿日」に当たり、何事をするにも吉であるそうです。
「鬼宿日」は鬼が外に出歩るかない日です。
ちょっと話題はそれますが、日本人は鬼にまつわる話は大好きです。
(日本人だけでなく世界中かもしれません)
古くは、桃太郎、こぶとりじいさん、一寸法師、おだんごころころなどの昔話。
平安時代の陰陽師の話。
そして、現在では「鬼滅の刃」がめちゃくちゃヒットしています。
ちなみに、最新の鬼滅の刃の映画「無限列車編」の興行収益は公開24日間で、すでに歴代5位。
現在204億円、「ハリポッターと賢者の石」を抜いたそうです。
「アナ雪」を抜く勢いだそうです。
この鬼が外にいない日が15日。
「鬼のいぬ間の洗濯」ならぬ、「鬼のいぬ間の七五三」です。
関連グッズも秀逸
さらに、七五三をヒットさせた関連グッズもヒットの一因です。
それは千歳飴です。
千歳飴の由来はいろいろありますが、有力なのは、江戸時代の元禄・宝永の頃(1700年前後)、浅草の飴売り七兵衛の
「千年飴」から始まったそうです。
千年という言葉が長寿をイメージさせる縁起の良いものであったため、「長生きできる」「健康でいられる」というご利益があると話題になりました。
当時、あかちゃんの死亡率は高く、「3歳までは神のうち」と言われ神からの預かり物と考えられていました。
そして3歳からは人のもの。
責任は人です。
人として責任を果たしたいという心理的欲求を刺激しているのかと思います。
また、「千歳飴」というネーミングも秀逸です。
冒頭に3文字熟語が人の心に残りやすいと書きましたが、「千歳飴」もその法則にのっています。
ちなみに当時大ヒットしたノート(帳簿)である「大福帳」もこのころの発明です。
さらに、千歳飴は細長い形状のため、すぐに食べきることができず、長く楽しむものです。
これは、映画やアニメなどの関連グッズとまったく同じ特徴です。
七五三が終わった後も長く余韻にひたれます。
子供たちも長く飴が楽しむことができます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
誰の発明かわかりませんが、「七五三」のすごさが改めてわかりました。
たんなる伝統行事ではありません。
長く残る理由があるのですね。
・3文字熟語
・縁起の良い日
・関連グッズの「千歳飴」も大成功