江原です。
みなさまいかがお過ごしでしょうか?
ブログの更新、だいぶサボっています。
社会心理学講義(小坂井敏晶著)を読む
社会心理学講義(小坂井敏晶著)という本を読んでいます。
たくさんの知見に富んだ本で、大変勉強になってます。
(著者の小坂井敏晶先生は珍しい経歴を持った方。
そのことも機会があったらブログにしたいと思います)
本から知ったことでなるほどと思ったことがあります。
それは、
「個人」という言葉は江戸時代より昔はなかった!
ということです。
日本においては「個人」という概念の歴史は
まだ150年たらずでまだまだ浅いものだそうです。
だから日本人の「個人」に対する概念や考え方は
人それぞれ。
日本ではまだまだ定着していないのかもしれません。
日本には「個人」という考え方はなかった
一方、日本には昔から
「世間」とか「人間」という言葉は
あったようです。
どちらも世の間とか、人の間とか
人が集まってできる集団や社会を示します。
ですから日本人は基本的に
集団の考えや社会の常識なるものを
優先するのかもしれません。
==
「個人」という言葉は
西洋の「Individual」を意味する適切な日本語がなくて、
福沢諭吉が考えた考えた単語だそうです。
「野球」「公園」「芸術」などと同じ、
明治時代の発明語です。
詳しくはこちらのサイトを参照ください。
https://learnjapanese-teachjapanese.com/?p=1417
そういえば、
先週のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、
第2代将軍、源頼家を支える若手集団が
公表される場面がありました。
そのメンツをみて、
北条家の棟梁の北条時政と
ライバルの比企家の棟梁比企能員(よしかず)が
それぞれ北条は何人入っている、
比企は何人入っている、
と勢力争いをする場面がありました。
これも、個人よりも家などの集団を重んじる
日本の伝統文化が現れているのかもしれません。
スポーツでも
スポーツの場面でもそれが現れています・
駅伝は日本特有のスポーツです。
相撲だって個人競技のはずですが、
相撲部屋というものがあり、
意味部屋が稽古や取り組みの基本になっています。
犠牲バントや犠牲フライという言葉がある
野球が大好きなのも日本人ならではかもしれません。
==
日本ではまだまだ歴史の浅い「個人」という概念。
だから、日本人はなんとなく
個人よりも集団を尊重しがちです。
そのことを知っておくと、
後々役に立つのかもしれないと思い
ブログにしてみました。